<胡蝶の夢>
目が覚めたらアスランだった。
ううん、違う違う。
中身が僕で外見がアスランなんだ。
しかも、何かヴィサリウスにいるし.....。
これが、過去だと知ったのはつい先ほど。
アスランから聞かされていた『ニコル』という人に会ってから。
あまり、深く考えるのも面倒だしなんとかなるかなということで今現在。
さいわい、僕(この時代だったら裏切り者のコーディネーターかな?)だと気づかれてもいないし.....。
で、
「勝負だ!」
人の部屋にズカズカと乗り込んできて第一声がこれだし。
今のイザークとは結構違うかも。
「イザーク.....」
何しに来たの?と聞かんばかりに僕は首を傾げる。
「昨日のリベンジだと思いますよ」
先ほど部屋にきたニコル君がコソッと教えてくれた。
アスランの言っていたとおり朗らかで優しそうな子だなぁ。
こんな子が側にいたんだと思うと何か安心。
『イザークは良くオレに突っかかってくることが多かったんだよ。チェスとか乗馬とか.....』
呆れとも脱力ともとれた言葉でそういっていたのを思い出す。
でも、僕チェスも乗馬もやったことないんだけど。
あっ、でも最近アスランにチェスを少し教えてもらったっけ。
それでも、今からやるんでしょ?
何か
「面倒.....」
「なにをぉー!!貴様勝ち逃げするのか!?」
ポツリと呟いたはずなのになぜか聞こえてるし......。
地獄耳だなぁイザークって。
「アスラン、面倒だろうけど少しぐらいつき合ってくれないか。」
イザークの後ろから、どこか疲れきっているディアッカが頼み込んできた。
ん〜、この前ディアッカにユニットのほうで少し手伝ってもらったし。
それに、少しぐらいでいいんなら別にいっかな。
「うん、別にいいよ」
コクンと一つうなづいてイザークに了承したけど・・・・・・・
あれ、何か三人とも目が点になっているんだけど。
「アスラン。どうかしたんですか?」
「何が?」
恐る恐るというようにたずねてくるニコル君のほうを見るけど意味がぜんぜん分からないんだけど。
「口調が変だぞ。」
ディアッカがニコル君の言葉に続くようにその意味を教えてくれた。
あっ、そっか。
今、僕アスランなんだ。
あんまり実感がなかったから、そのまま答えていたよ。
「そうか?どこがだ?」
うん、こんなものでしょ。
飽きるほどアスランといるんだから口調はばっちりだもん。
性格とか癖もちゃんと把握しているんだから。
「いえ、勘違いのようです。すみません」
いつも通りのアスランの答えだったのか三人とも安堵のため息をついている。
「で、チェスはどこでやるんだ?」
さすがに乗馬は戦艦でできるはずもないしチェスだろうと思っていたんだけど.....
「「「?」」」
あれ?あれれれ?
皆変な顔をしているんだけど.....
もしかして、僕墓穴掘ったりしたのかなぁ?
+あとがき+
と、いう名の言い訳。
3000hitしたということで3話目なんですが......。
すみません。キラの一人称にしようとしたらやたらめったら子どもっぽすぎですよね。
自分で書いてて少し、いえ結構思ってしまいました(大汗)
しかも、大雑把すぎだし。
そして、何より本編のキラとはか・な・り違いすぎだし改めて自己嫌悪。
うぅ、そしてやっぱり続きます。
20040726
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