いつも素っ気なくて、とっつきにくいような雰因気なくせによく俺のことに気づいて

くれる。

些細な言葉なのに、それが嬉しくて、

甘い言葉なんて絶対にくれないけど側にいてくれるだけで心が落ち着く。









<Everyday>









『シンっ』





名を呼ばれ振り返った先には、

「レイ?」

ふわりと宇宙空間のため、漂(ただよ)いながらレイはシンの元で足をとめた。

不思議そうな表情をしているシンに何を感じてかレイは頭をなでた。

一瞬彼が何をしているのか分からなくて瞬きを数度した後顔が真っ赤になった。

「どうした?」

シンの顔が急に真っ赤になったことに疑問を感じシンの顔をのぞき込んだ。

「っ、何でもねーよ」

むしろお前のせいだ!と言いたかったが返ってくる言葉は『何故だ?』の一言

だろう。

短くも長いつきあい。

どちらも『紅』を着ているが、どちらかというとレイのほうが立場が高い。

だけど、そんなこと関係なくつき合えるのはルームメイトだからと言うわけでは

ないだろう。

現にルナマリアのことをファーストネームでよんでいる。

シンは、その考えで胸が少しいたんだ。

なぜ胸が痛んだのか分からなかったが、あえて気にしようとは思わなかった。

頭が知りたくないと拒絶しているから。

「で、何なんだ。いったい?」

名前を呼ばれたからには何か用事があるのだろう。

レイと一定の距離を保ち頬の赤みが消えた頃当初の目的を訪ねた。

ジィーとレイはシンをみる。

「いや、別にいい。」

「はぁ?何だよ!」

「気にするな」

気にするなと言われれば余計に気になる。

だけどレイはそれ以上言うつもりはないのかアスカの横を通り過ぎた。

ポンッと再度叩かれた。



(いったい何なんだ?)



意味が分からなかった。

頭に自分の手をおいた。

先ほどレイが叩いてくれた位置に。

何故か微笑みがこぼれる。

いや、口元がニヤケていると思う。

嬉しくて嬉しくて

「シンっ!」









気配に全く気づかなかった。

「っ!?」

既に姿を消したかと思っていたのに数メートル先にレイが立っている。

頭からバッと手を離し何故かレイに向かって敬礼。

動揺していてどんな行動にでればいいのか分からず咄嗟に出た行動。

いかぶしげな顔をレイはしたが何も聞かず「行くぞ。」

一言。

この先は自分たちの部屋。

「あっ、あぁ」

シンはレイの元へと走った。





















その後(?.....


「てかさぁ、オレのこと気にせずに先に部屋に戻っていればよかったじゃん。」


待っていてくれたのは嬉しかったけどと口には出さないが、


「キーを部屋に忘れた。」


「.....あっ、そう。」





レイシンへの道はまだまだ先?






+あとがき+

運命の初にして、アスキラのいない小説。
だって、まだ運命のほうでアスキラがないんだもん。
そして、感想部屋でハマらないとかのたもうておきながら見事に5話の二人に
ハマってます。
大丈夫、私はアスキラのほうが好きです!!
一人称のほうが分からないので本編で出るまで、
シンは、『オレ』
レイは、『俺』で通します。














実は、この話しオーブの姫様とシンの言い争い(5話)の後の話しです。
シンが自分の部屋で、妹のケータイを見ている後の話だったりします。


20041126